「仙台に来させて頂いて」


大阪地区 T.A

 東北地区の皆様、こんにちは。大阪よりまいりました芦田知子でございます。先月に続いて、今月も参加させて頂きたく、先ほど、仙台空港よりまいりました。飛行機に乗れば、本当に近いと思いますが、私の近辺には東北出身の方は、ほとんどおられず、私の知っている身近な東北は、お店に並ぶ、全国的に有名なお米と南部せんべい、山形のさくらんぼや果物、三陸海岸のわかめぐらいでした。

 でも、この度の震災、津波、原発事故は、私の体験いたしました、阪神大震災の時の悲しさ、辛さを思い出し、もうショックで悲しくて、お慰めの言葉もありません。でも、仙台にまいりまして感じましたことは、仙台の町は他の地域に比べますと被害も少なかったそうで、思いのほか、皆様がお元気そうに思え、ほっといたしました。

 実は、私自身も、阪神大震災の時、私が現在住んでおります豊中市とは、わずか20キロぐらいしか離れていない西宮市に住んでおりました母と、妹2人の家が、瓦と土壁がくずれ半壊になり、大変恐ろしい体験をいたしました。しばらくして、市がそのあたり一帯の家を潰し、瓦礫を取り除いた後は、結局、道路をはさんだ両脇の住宅地は広い広い原っぱになってしまいました。でも、人間の力はすごくて、今は前よりきれいな町並みになっております。当時70歳ぐらいであった母は、前年に主人(私の父)を失い、続けて50年近く住んでおりました家までを失い、御近所の方や、お友達まで失ったため、私の家にしばらく来ておられ、繰り返し、「なんでこんないい年になって、こんなひどい目に遭うんだろう。悪い事もしてへんのに」と言われ、人の世の無常さにひどく落ち込まれた事を思い出しました。

 私はその折、もうすでに「偉大な主・高橋信次先生の法を学ぶ会」に入会させて頂いており、元気のない母に、偉大な主・高橋信次先生のご著書と『ひかり』誌をお勧めしましたところ、大変ご熱心に拝読され、勇気を頂かれたようでした。そしてしばらくして、自分の方から入会させて頂きたいと言われました。

 それまでは、自分の妹(私にとっては叔母)の家や、娘2人の家も近く、母にはそんなに大きな悩みもなかったのでしょうか、ぱらぱらと軽く目を通される程度で、全く真剣ではありませんでした。その後は、母も学修会に参加されるようになり、2人で良く正法のお話をさせて頂くようになりました。

 母は震災後10年ほど、元気に過ごさせて頂いておりましたが、軽い脳梗塞になられてからは、少しばかり歩くのが不自由になられ、寝たり起きたりの生活になられました。でも有り難いことに、ずっと「心行」と、偉大な主・高橋信次先生のご著書「心の発見」を側におかれ、お蔭様で最後まで意識がしっかりとしておられ、なんでも召し上がられる状態でした。

 そして、亡くなられる2日ほど前から、少しずつ意識がなくなられ、眠り続けられたまま苦しまれることもなく、ご自宅でご家族に見守られながら、あの世に還られることが出来ました。私自身も、丸山先生のご指導通り、母の枕元で繰り返し繰り返し「お母さん、長い間、本当に有り難うございました。お母さんはもう亡くなられて、この世の人ではないんですよ。どうぞ、肉体から離れてくださいね」とお話しかけさせて頂きました。

 母ご自身も正法を学んでおられましたので、人の魂は生死に関係なく生き通しであり永遠であること、あの世が存在しあの世での生活があること、死んでこの世の物は何一つ持って還れないゆえ、この世の物に執着してはいけないことなど、よく学んでおられたため、亡くなられた時には硬直もされず、にこやかな、本当に嬉しそうなお顔をしておられました。きっと、老いて不自由になられた肉体から抜け出され、ほっとされたのではと思わせて頂きました。またお葬式には、大阪地区代表委員であるN.Y様ご夫妻様に「供養文」を唱えて頂き、法友様達、同じく会員である孫達に見送られ、もう思い残すこともなかったのでしょう。その後21日間は、毎日「引導文」を唱えさせて頂き、供養させて頂きました。

 母は5月に亡くなられましたが、9月頃には、丸山先生より、「もう、お母様は成仏されておられますよ」と言って頂き、子供である私自身も一安心し、本当に嬉しく思いました。

 大宇宙大神霊・仏様、偉大な主・高橋信次先生、偉大なイエス様、本当に有り難うございました。

 丸山先生、お蔭様で最高の親孝行をさせて頂くことが出来ました。

 母は、震災がきっかけで、心の大切さをお教えくださっている正法に入会させて頂くことが出来ました。きっと母は、このような厳しい体験を通して、この世の見えるもののはかなさ、世の無常に気付かれ、又、多くの人々の助けを戴かれて、はじめて正法の有り難さ、心の大切さを知られたのだと思います。

 このような体験を通しまして、この度の東日本大震災で、突然、家や家族までも失われた方々の悲惨さを、毎日のようにニュースで聞き、見させて頂きます度に、とても他人事とは思えず、何とか一時も早く、正法が東北の地に伝わらないものかと祈っておりました。

 そんなある日、「被災地で流されず残っていたお地蔵様に、真剣に祈っておられる老人の悲しい姿がテレビで放映されていた」と、娘が話してくれたのです。きっと、お身内のどなたかが亡くなられたか、行方不明になられたのでしょう。この方が、人の魂は永遠であり、又、あの世でいつの日にか死別された魂ともお会い出来ることを知っておられたら、どんなにか心安らかになられるのではないかと思わせて頂きました。

 そんな時に、丸山先生のお許しを戴かれ、Y様が東北への伝道のために仙台に行かれるとのお話を伺いました。私も何とかご協力させて頂きたいと思いましたが、一人の知り合いもいないため、どうして良いか見当もつかず、寝る前に、熱心に自分の守護霊様に御協力をお願いしたのです。そうしましたら、翌朝、目がさめた途端、心の中から、「病院に、ご著書を寄贈したらいい」という思いが湧いてきたのです。この時ほど、守護霊様はいつも私の側におられ、私をお見守りくださり、ご協力くださっておられることを確信したことはありませんでした。

 実は8年ほど前に、私は子宮癌を患いました。丸山先生に神仏様の「御ひかり」を入れて戴いたこと、神仏様にお見守り戴き、正法による反省、お医者様のお蔭様で、無事回復し、今日まで元気に過ごさせて頂いておりますが、その時の体験が役に立ったのです。病院で患者様達が一日中、テレビや週刊誌ばかりを読まれてストレスを溜め、鬱々とされておられたこと、また、病棟に書棚があったこと等を思い出したのです。入院中の私は充分時間がありますので、今までになく真剣にご著書や『ひかり』誌を拝読させて頂きました。そしてこのとき、同室の方にご著書をお勧めしましたところ感激され、後にその方は丸山先生に神仏様の「御ひかり」を入れて頂かれ、癌が消えるという奇跡を戴かれました。そのような訳で、私は娘の協力も頂き、東北の病院、そして図書館をインターネットで調べてお電話させて頂き、偉大な主・高橋信次先生のご著書「人間釈迦」「心の原点」「愛は憎しみをこえて」等を寄贈させて頂くことを始めました。

 病院によっては大変悦ばれて、「癌病棟にある患者様や御家族様用の図書室に置かせて頂きます」とのお返事を頂いたところもあります。また、大坂地区代表委員のN.Y様ご夫妻様やY.T様が、仙台市の東北労災病院の図書室に並べられてあるご著書を写真に撮ってくださり、見せてくださいました。先日も、Y様よりお電話を頂き、九州や東京、そして大阪の法友様もご協力くださり、遂に1300冊のご著書が、東北の病院、図書館、専門学校に置かれることになったとお話しくださり、本当に嬉しく思いました。

 偉大な主・高橋信次先生には、「今の時代は、政治家から事業家、教育者、そして一般の人々までもが心を忘れ、物中心の時代になっており、そのために争いが絶えない」とお導きくださり、「判断の基準を心に置きなさい。物の上に心を置きなさい」とお導きくださっておられます。いくらお金や地位や名誉があっても、人はそれだけでは決して幸せになれず、心が安らかになって初めて幸せになれることは、私の辛い体験を通して身に染みて分からせて頂きました。ご著書「人間釈迦」の中で、お釈迦様は、人の生老病死からくる苦しみからの解脱の方法を求められ、悟られたとお導き頂いておりますが、偉大な主・高橋信次先生の御導きと、丸山弘先生のご指導のお蔭様で、私は現在68歳ですが、こんなに心安らかな老後を過ごさせて頂けるようになりましたことは、本当に感謝で一杯でございます。正法を知る前は暗い面ばかりを気にして、愚痴り、落ち込み、心配をし、自分で苦しみを造っていたように思います。

 丸山先生にはいつも、「先のことなど心配せずに、神仏様より戴いた今という時を大事に大事に感謝をお捧げして、明るく明るく過ごしなさい」とご指導くださっておられますので、今の私は何があっても、今現在が一番幸せであると、いつも自分に言い聞かせ、毎日を感謝の心で過ごさせて頂いております。お蔭様で、少し辛いように思えることや心配に思えることがあっても、反省により心の切り替え、整理が大変早くなり、落ち込むことがほとんどなくなり、以前に比べて、大変前向きになったように思います。そうしましたら、血圧が下がり、随分と元気になり、素晴らしい出会いを戴くようになりまして、私の周りはいいこと、幸せなことばかりで、神仏様がお見守りくださっておられることが、少し心に落ちたように思わせて頂きました。自分が心さわやかで幸せになってみて初めて、正法の偉大さが身にしみ、お金や物ではなく、心にとらわれや心配事がないことが、こんなに有り難いことであったと気付かせて頂いている昨今でございます。

 こんな私の姿を見られて、あの世におられるご両親様や亡夫様、そして御先祖様も、どんなにか安心され、悦んでおられるのではなかろうかと思います。私が伝道させて頂いた方は、皆様、「助かった」と言っておられる方ばかりでございます。

 大宇宙大神霊・仏様、偉大な主・高橋信次先生、偉大なイエス様、本当に有り難うございました。

 皆様もどうぞ、正法を、正しい反省の規準である八正道を学ばれ、物ではなく、心の幸せ、悦びを戴かれますことを心よりお祈り申し上げます。





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